回想録

世界から孤立していた私の話18〜母は気付かない、私の態度の変化

前回からの続きになります)

徐々に母から距離をとっていた私は、
2023年の年末、
やはり、例年とは違う行動を、
母に対して取っていました。

その例年と違う行動とは、
急に泊まりに来ると言われても、
母も準備に困るだろうからと、
帰省日時の連絡についてルーズな娘に代わり、
いつも娘の年末の帰省予定を確認して、
出来るだけ早目に、
母に連絡するという行動を辞めたこと、
でした。

いつもは娘から帰省日時の連絡があると、

「分かった、じゃあお母さんから、
おばあちゃんにも連絡しておくね」

と返事をしていた私でしたが、
今回は、

「おばあちゃん、
(娘の名前)達がいつ来るか気にしてたから、
連絡してあげておいてね」

と娘に伝えるに留め、
私から母に伝えることはしませんでした。

そんな私の態度の変化が、
あまりに細やか過ぎたのか、
それとも私の母が、
私の行動にあまり関心がないからか。

私が母に対して距離を取っていることに、
母は気付いていなかったようで、
娘から帰省の連絡をもらった母は、
今度は娘に対して、
私の帰省日時を聞いてきたらしく、

「おばあちゃんが、
じゅんはいつ帰ってくるかね〜って言ってたよ!」

と、娘から連絡がありました。

その連絡を受けた私は、
母に電話で、
娘達の帰省に合わせて母の家に顔を出すけれど、
母の家に泊まらないことを告げました。

そのことについても、
母は特に何も思わなかったらしく、

「分かった」

とだけ告げられて、
私の母との電話は終わりました。

元々、私の原家族(自分の生まれ育った家族)は、
私が子供の頃から機能不全に陥っており、
家族でありながら、
お互いが親身に接する間柄では無かったため、
私が例年と違い、
母の家に泊まらないことも、
母にとっては、
そこまで気になることでは無かったようでした。

小学校低学年で、私は自分の原家族を自分を脅かす敵だと認識していました。

そのため2022年の年末は、
上の孫にねだられたのが嬉しくて、
当初は泊まらない予定だった母の家に、
結局、宿泊してしまいましたが、
2023年の年末は、
当初の予定通り、
孫達と母の家で遊んだ後、
帰ろうとする私に、
昨年と同じように、
自分達と一緒に母の家に泊まって欲しいと、
お願いしてくる孫に、

「また明日、一緒に遊ぼうね」

と約束して、
私は1人、自分のアパートに帰ることが出来ました。

ただ、私の娘は、
私も母も大切に思ってくれているため、
私の母に対する拗れた感情に、
娘を巻き込み過ぎるのは良くないだろうと考え、
私に懐いてくれている上の孫(ゆうちゃん)が、
私が娘達と一緒に、
母の家に泊まるのを望んでくれているのに、
私が母の家には泊まらない理由を、
娘には次のように説明しました。

まだ、ななちゃん(下の孫)が母(私)になついてないので、慣れてない家(母の家)で慣れてない大人(私)と一緒に過ごすストレスを、ななちゃんに感じさせたくないので、夜は家(自分のアパート)に帰ることにします。

誘ってくれてありがとう(母の家の、娘達が泊まる部屋に、私も一緒に泊まらないかと、娘が誘ってくれたため)

自分でも、
ちょっと苦しいかな、と思う理由でしたが、
娘から何か言われることはなく、
かえって孫と遊ぶために、
母の家に泊まらないけれど、
娘達が母の家に泊まる間、
毎日、母の家に通うと伝えてきた私を、

「お母さん、大変じゃない?」

と、娘は心配してくれました。

自分の娘にだけ、
ほんの少し、
母へ距離を取っている私の心の形跡を残して。

母本人には気付かれないまま、
私の母に対する態度は、
緩やかに変化を遂げていったのでした。

世界から孤立していた私の話19〜職場での昇進に続きます。