セラピー/カウンセリング

発達障害グレーゾーンの私が初めて『ストレートにものを言う人』と『空気を読む人』の割合を知った時の衝撃

前回の発達障害専門カウンセリングで、
私は自分の思考パターンが、
日本人の大多数と違うことを知りました。

そして、
そんな思考パターンに基づく私の言動が、
和を乱すことを嫌う日本人にとって、
好まれないものだということを知りました。

私はかなりショックだったのですが、
同時に、
皆んなと同じものが美徳と考える彼らに、
同調しなくては円滑に生きていけないのか、
と思うと、
生きるのがほとほと嫌に感じられました。

そんな私に、
カウンセラーさんは言いました。

「あなたに変われ、と言っているのではありません。
あなたは、彼らと笑顔で接しながら、
心の中で冷ややかな目でみていていいのです」

そんなカウンセラーさんの提案に、
私は抵抗がありました。

「それでは嘘をついて生きていることになりませんか?」

私がそう言うと、
カウンセラーさんはこんな事を言いました。

「世の中の人々の中で、自分の思っている事を、
そのまま口にする人は多くありません」

その言葉が私には不思議で、
私は首を傾げました。

そんな私に、カウンセラーさんは、
こんな提案をしました。

「では、宿題をだしましょう。
次のカウンセリングまでに、今までの人生を振り返って、
ストレートにものを言う人がどれ位いたか、
空気を読む人がどれ位いたか、考えてきてください」

この宿題を出された時に私は、
自分でものを考えるのではなく、
ただ記憶を探ればいいのだから、
こんな宿題は簡単に出来る、
と思っていました。

でも、実際にやってみると。
この宿題は私にとって、
とても困難なものである事が分りました。

私は相手がいう言葉を、
そのまま受け取っていたので、
それが果たして本当の事かどうかなど、
考えた事も無かったのです。

後から陰で違う事を言っている状況を、
見たりしない限り、
私の中では、
相手のその言葉がそのまま真実でした。

だから、ストレートに、
ものを言っていなかったのかどうか、
私にはよく分らなかったのです。

ただ、普段は仲良くしている人達が、
陰では、
相手に対する文句を言っている場面を、
見ることはありました。
それはよく、
女子の仲良しグループで見られる光景でした。


そんなに文句があるならば、
一緒にいなければいいと、
私は思うのですが、
彼女達が離れることは、
不思議とありませんでした。

表の顔と裏の顔を使い分け、
笑顔で文句を言う相手と、
つるんでいる彼女達を、
「恐ろしい」と私は心底思いました。

その姿を、
ストレートにものを言っていない、
と捉えるならば、
女子の大半は、
ストレートにものを言わない人ばかり、
でした。

そして、空気を読む人は。

学生時代は気付かなかったのですが、
社会人になってからは、
どの職場にも必ず一人は、
存在していました。

彼女達は、
会社の中で浮き気味な私に対しても
決して嫌がらせなどしてこない反面、
決して私に近づいてもこない人達でした。

いつも誰に対しても、
人当りの良いような言動をして、
人に親切にしている素振りをみせながら、
自分の権利はしっかり守る、
とても

「生きるのが上手な人達」

でした。

彼女達は決して、
人の内面には踏み込みません。
自分の意見は主張しないし、
相手を気持ちよくさせるような、
相槌も打てます。

彼女達と話していて、
機嫌が悪くなる人はまずいません。

でも、そんな彼女達の姿を見ていて、
私が感じるのは、
人に対する上っ面な優しさでした。

「本当にそんなこと思ってる?」

私は彼女達の笑顔や相槌を眺めながら、
いつもそんな風に思っていました。

ただ、ただ、
その場を楽しく過ごすだけの、
無為な会話。

私の目には、
彼女達の会話はそんな風に映りました。

そんな空気をよく読む彼女達はやはり、
ストレートにものを言っているようには、
思えませんでした。

私には、なぜ、
そんな風な相手からの関わられ方で、
大勢の人が満足できるのか分りません。

私は人と上辺だけで繋がるのは、
寂しいと考えているからです。
ちゃんと自分として、
人と関わりたいと思うからです。

この考え方も、
日本では少数なのでしょうか?

それでも私は、
そんな自分の気持ちを大切にしながら、
社会と関わっていく術を探したいと、
次回の発達障害専門カウンセリングで、
伝えようと思います。