今日突然、娘から電話がありました。
「どうしたんだろう?」
と思って話を聞くと、
先日、おばあちゃん(私の母)の家に、
里帰りした時に、
とても傷つくことを言われた、と言いました。
その言われた言葉は、
私が聞いても確かに酷い内容で、
「それは辛かったね」
と私は言いました。
娘が続けて、
「私のことが嫌いなのかと思った」
と私に言ってきたので、
「それは違うよ。
おばあちゃんは元々、人を傷つける言葉を、
悪気なく言ってしまう人なだけだよ」
と答えると、
娘には思い当たる節があるようでした。
「おばあちゃんは毒親ってこと?」
と娘が言ってきたので、
私はそうだと思う、と答えました。
以前から、
娘がおじいちゃんやおばあちゃんの言動で、
傷つくたびに、
私は自分の過去の出来事を取り上げて、
それがあの2人の普通で、
悪気が無いことを説明してきていたので、
娘は自分の記憶の中のおじいちゃんと、
おばあちゃんの言動とを照らし合わせて、
2人がどんな人間だったのか、
大人になった今、
だんだんと理解してきたようでした。
私の子供時代の話を色々聞いていた娘から、
「お母さん、大変だったね」
と言われただけでも、
涙が出そうだったのですが、
さらに続けられた言葉に、
私の涙腺はとうとう崩壊してしまいました。
「お母さんは悪くないからね」
それは、
実の父親から存在を否定された私が受け取った、
子供の頃に、
私がずっと欲しかった言葉でした。
まさか、自分の娘から言ってもらえるとは、
思ってもみませんでした。
「ありがとう」
この言葉を伝えるのが精いっぱいでした。
両親に対して、
親孝行をしようとしてしまう私に対して、
「お母さんはもう、無理しなくていいんだよ」
と、娘が何度も言ってくるので、
「お母さんは無理してないよ。
過去から今までで、今が一番幸せだよ」
と言ったら、ようやく安心したようでした。
過去の私に起こった出来事の全てを、
娘に話した訳ではないけれど。
それでも、娘にとって私の育った家庭環境は、
心配になるくらい、酷かったようでした。
でも、そんな私を心配して、
お母さんは悪くないと、
言ってくれる娘がいること。
それだけで私は。
自分が今の自分で良かったと、
思うことが出来たのでした。