うつ病生活

うつ病で休・退職した私の決意.2

うつ病で休・退職した私の決意.1の続きになります)

私が休・退職に至った経緯については、
こちらに書かせていただきましたが。

決して、
円満に休・退職に至った訳では無かったため。

「あの一言さえ無ければ私は今も働いていたのに」

という気持ちが、
休職に入ってからも、
私の心の中で燻っており。

そのくせ、休職に入った途端、
身体が酷い怠さに襲われ、
ベッドから起き上がることさえ出来なくなった自分が、
本当に惨めで。

過去の、
存在を否定され続けていた幼少期の影響から、

社会の役に立っていない自分に存在する価値は無い

という思いに囚われ、
自分が生存していることに懺悔するという日々を、
1週間程過ごしていました。

逆に言えば。

その状態からは1週間程で回復しました。

このような、
酷い状況に陥る度に、毎回、思うことなのですが。

幼少期からの経験の方が酷いので、
状況を比較すると今の方が良い

と思えることが、
私が割と早めに立ち直ることが出来る、
キッカケになっているのではないか、
と思います。

そう考えると。

過去には私の生育歴を話した相手の方から、
私の話す内容が酷かったためか、
話の途中で、

「ごめん、ちょっと気分が悪くなった」

と言われたこともあったのですが。

私の生育歴は、
それなりの価値はあったように感じます。

そして、そんな、
割と酷い状況に耐性がある私は。

生存していてすみません、
という精神状態から脱すると。

この休・退職に入っている状況を、
徹底的に活用してやろう

との考えを持つようになりました。

せっかく定年より、
かなり前倒しで退職したのだから。

本来だったら、
65歳で定年を迎えてから、
やろうと思っていたこと。

今から全部やっちゃおう!!

って、考えたのです。

だって、今回のうつ病で、
突然、
身体が動かせない状態に陥ったように。

定年後に、
やりたいことがやれる体力が残っているとは、
限らないのだから。

人生最期の日に、
やり残したと後悔することがないように、
今からの人生は、
自分のやりたいことに全振りしよう!!

そう、考えた私は。

3月初旬に、
ようやく少し身体が動かせるようになると。

早速、
定年後にやろうと思っていた2つのことを、
実行することにしました。

その、
やろうと思っていた2つのこと、
とは。

自分が憧れている作家さん達の美術館廻り。

私が大好きだったり、
尊敬していたりする作家さんや画家さんは、
日本国内にその方だけの作品が展示してある、
美術館があるのですが。

栃木県や長野県の、
かなり交通の便が悪い場所に建っており。

どちらも私が住んでいる場所からだと、
飛行機で東京まで行き、
それから電車やバスで移動しなければならず、
移動だけで1日を費やしてしまうため。

羽田や成田空港での国内線の飛行機乗り換えは、迷って乗り遅れることが怖いため、選択肢から除外しています。

自分が満足いくまで、
美術館で鑑賞する時間を確保するには、

往き1日、美術館鑑賞1日、帰り1日
(移動時間には迷子時間も含みます)

という、
3日間を確保しなければならなかったことと。

さらに、
方向音痴で心配症なASDの私は、
帰りに乗る電車を間違えて、
帰りの飛行機に間に合わず、
次の日の仕事を休んでしまうかもしれないという、
失敗の発生を恐れて。

栃木県にある藤城清治美術館と、
長野県にある東山魁夷館に行くことは、
仕事を退職した後でしか無理だという、
結論に至っていたのでした。

ちなみに藤城清治さんは、
影絵で有名な作家さんで、
こんな作品を作られています。


(うちにある藤城清治さんの本の中で私の好きなページです)

東山魁夷画伯は日本画家さんです。


(高校の図書館にあった白い馬の本が、ずっと記憶に残っています)

ずっと憧れで、
生で作品が観たいと思っていたけど、
仕事が心配で観に行けなかった美術館。

でも、休み明けの出勤の心配をしなくていい、
休・退職中の今なら。

3日間という時間を確保したら、行けてしまう!!

と、いうことで。

まずは3月初旬に、
栃木県那須高原にある藤城清治美術館に行ってきました。


(朝9時30分からの開館を、門の前で待ちました)


(美術館の敷地の中に建っていた教会)


(教会の中。ステンドグラスから差し込む光が綺麗です)

次に4月中旬、
長野県立美術館に併設されている東山魁夷館へ。


(迷いまくって辿り着いた東山魁夷館入口)


(中に入ると東山魁夷画伯のパネルが設置されていました)


(美術館の中にあった憩スペース。天井に映る水面が綺麗です)

藤城清治美術館では、
時間の無さも手伝ってグッズは購入しなかったものの。
(9時30分から14時頃まで作品鑑賞してました)

東山魁夷館では、
売店を見る時間を確保することが出来ました。


(思わず買い込んでしまったグッズ達)


(さらに追加でゲット)

移動中に激しい怠さに襲われて、
動けなくなることもあったけれど。

作品鑑賞中は何時間も立ちっぱなしだったのに、
怠さに襲われることはなく、
好きな作品を好きなだけ堪能することが出来ました。

今、思い返しても、
心が大満足してしまう、
叶えられた私の定年後の夢。

でも、だからこそ。

夢を叶えてしまった私は。

何かに向かって動き出そうとする気力を、
失ってしまったのでした…

(あと1回、続きます)