愛着障害

お母さんから「お前のせいじゃないよ」と言われて大泣きしました

今朝起きたら、上手く目が開きませんでした。

何でだろう、って思ったら、
昨日、実家で母の前で大泣きしたから、
目蓋が腫れてしまっているのだ、
と気づきました。

昨日は母を連れて父のお墓参りに行った後、
実家で母とお団子を食べながら、
雑談をしていました。

父のお墓参りの後だったので、
自然と父の話題になりました。

あと数年で定年を迎えるという年齢だった父が、

「頭が痛い」

などと言って会社を休み、
朝から酒を飲んで働かないことに腹を立てた母が、
ある日一升瓶の中に入っていた酒を、
父に頭から全てかけてやったけれど、
父は母に対して無言で、
怒り出すでもなく、
ただ黙ってされるがままになっていた、
というエピソードを、
母が語りました。

これは母から何回も聞かされていたものでした。

そして、この話は母にとって、

「空手をしていて力の強い父が母に全く抵抗しなかった」

という、
父の母に対しての愛情を示したエピソードとして、
母の心の中に残っているようだったのですが、
私にとってはまた、
このエピソードは違う意味合いを持っていました。

だから私は、
まだ小学校に上がる前から、
父から聞かされていた話を、母に伝えました。

「でも、お父さんは私が小学校に上がる前から、
どれだけ暴れて家の物を壊しても、

若い頃にお母さんを叩いたら、
お母さんが吹っ飛んで入院したから、
それから絶対に人に手は上げない

と、
私に自慢げに語っていたよ」

と伝えました。

私は幼少期の頃から父に、
父がどれだけ母を愛しているかを、
そして自分が、
父からどれだけ愛されていないかを、
聞かされて知っていました。

「母さんとお前達(子供達)が溺れていたら、
俺は真っ先に母さんを助ける

「お前(私)が生まれたせいで母さんは死にかけて体を悪くした

物心ついた時から私は、
母のことが大好きな父から、
自分の出生を責められて育ちました。

それを父が母を思うゆえの、
愛情からくるものだと思っていた私は、
父が若い頃から、
例えどれだけ的外れだったとしても、
母を愛していたことを伝えたくて、
父が若い頃から母に直接暴力を振るわないと、
決めていたことを母に伝えたのですが、
そこで意外な返答を母からもらいました。

「お母さんはお父さんから暴力を振るわれたことも、
そのせいで入院したことも1度も無いわよ」

この言葉を聞いた時に、
私の脳裏をよぎったのは、

またお父さんから嘘を吐かれていた」

ということでした。

私は自分の父親から、
自分の人生を狂わせる程の大きな嘘を吐かれていました。

私は父の遺影を指差しながら、
母に訴えました。

「お母さんが私のせいで死にかけた、
っていうのも酷い嘘だったけど、
あの人(父)は何でそんな嘘吐くんだろうね?!」

私がそういうと母は、

「お父さんはそんなこと(私のせいでお母さんが死にかけた)を、
お前に言っていたの?」

と聞いてきました。

この話は20歳で自殺未遂をした時と、
2018年12月21日に、
電話で話をした時に母に伝えていましたが、
母にとってはきっと、
大した話ではなかったのでしょう、
母は全く覚えてはいませんでした。

私はもう1度、
父に幼い頃から言われていたことを母に伝えました。

  1. 私を出産した時に大量出血して母が死にかけたこと
  2. 母の体が悪いのは私を出産したせいだということ
  3. 母の膝に水が溜まるようになったのは、幼い私が母の膝の上に乗るのが好きで、毎日母の膝の上に座っていたからだということ

これらの話を聞いた母から、

「お前はお父さんから色んなことを言われていたんだね」

と言われました。

これらのことは大人になってから、
機会をみて、
それとなく母に伝えてはいたものの、
私がいつも何気ない風を装っていたために、
どれだけ私が傷ついていたのか、
きっと母には伝わらず、
母の記憶には残っていなかったのでしょう。

これらのことを語る時、
本当は涙が出るくらい、
私の心は傷ついていた

それはきっと、母が初めて知った真実でした。

「言ってくれれば良かったのに」

という母に対して、
感情が高まっていた私は、
涙を流しながら激しく訴えました。

「小学校に上がる前の幼い子供が、
"お母さんは私のせいで死にかけて、
体を悪くしたんだよね"
なんて母親に聞けると思う?
自分の父親がそう言うなら信じるでしょう?
お母さんが体が痛いって言うたびに、
心の中で"ごめんなさい"って思うことしか、
出来なかったよ!!」

語れば語るほど涙が流れてきて、
こんな風に泣くのはみっともない、
母親を困らせてしまう、
などという考えが浮かんできたけれど、
ここで自分の感情を押し込めてしまったら、
私の心は浮かばれないと思い、
涙や感情を抑えることはしませんでした。

母は1つ1つ、
私が父親に吐かれた嘘を否定してくれました。

「お母さんがお前を生んだ後に出血したのは、
女の子は要らないって言って、
お父さんが何もしてくれなかったから、
お前の名前を考えたり出生届を出したりっていった、
書類仕事も全部お母さんが1人でやって、
さらに家のことも何もしてくれなくて、
退院して間もないお母さんが1人で掃除機とかかけて、
体に無理をかけたからだよ」

「お母さんの体が悪いのは、
若い頃から農作業をして体に無理をさせたからで、
お父さんと結婚する時には、
ちょっと具合が良くなっていただけで、
その前からずっと体は悪かったんだよ」

「お母さんの膝が悪いのは、
若い頃から農作業をして無理をして、
リュウマチがでて膝に水が溜まっていたんだから、
お前が膝の上に乗っていたのが原因じゃないんだよ」

涙が止まらない私に母は何回も、

「お前のせいじゃないよ」

と言い続けました。

「もう忘れなさい」

という母の言葉に頷くことは出来なかったけれど。

父に虐げられてきた事実を母に伝えられたこと、
そしてずっと罪悪感を抱いていた母から、

「お前のせいじゃないよ」

と言われたことは、
私に"赦し"が与えられたのだと、
私に感じさせたのでした。