発達障害(ASD)グレーゾーン

中間管理職の悲哀

小さな営業所ではよくあることなのですが、

私のような総合職で転勤してくる上司より、
ずっとその営業所で働いている、
一般職の女性事務員の方が態度が大きい、
ということがあります。

「ここの営業所の仕事を1番分かっているのは自分」

という自負が彼女にはあったりします。

確かに、私達のような転勤族は、
2~3年でいなくなってしまうので、
長くそこで働いている、
ベテランさんに教えてもらうことも多いし、
敬意は払います。

でもね、、、

「今までずっとこうやってた」
のやり方が間違ってたら、直さなくちゃだめじゃん!!

って、私は思うのです。

そこの営業所独自のやり方ではダメな、
会社の規則でやり方が決まっていること、
それを指摘した時に、お局事務員はこう答えました。

「次から気づいたことにして、次から直します」

その言葉の中には、

「だからこの書類はそのまま通してください」

という言葉が、言外に詰まっています。

私は、
間違っていると分かっていることを、
見過ごすことがとても苦痛です。
しかも、彼女のミスをそのまま通したら、
気づかなかった上司の私のミスになります。
(気づいてるのに!!)

でも、お局事務員は絶対に引きません。
課長からは、
このお局事務員は厄介な性格だから、
波風立てずに上手くやってくれ、
と念押しされていました。
だから私は、
自分の上司に彼女の作成した書類が、
間違っていることを伝えて、
やり直しさせるかどうかの判断を仰ぎました。

そしたら。

今回は間違ったままでいい

と言われました…

これは先週の木曜日の出来事で、
おかげで私は木曜日の夜はよく眠れずに、
金曜日の朝は彼女の書類の件でうなされて、
いつもよりかなり早く目が覚めて、
土日もそのことが頭から離れずに、
とても苦しんで過ごしました。

そして、思いました。

1人で出来る仕事をしよう。

私はずっと、
自分は普通にしていたら孤立するから、
仕事という強制力のあるもので、
人と繋がっていたい、と考えていました。

プライベートでは基本1人なので、
ずっと、仕事で1人になるのが怖かったのです。

でも今、
このお局事務員と一緒に3ヶ月働いてきて、

ずるいな。

と思うようになりました。

普段は仕事が出来る体で、
かなり強気な態度をお客様に対してもとるくせに、
何か分からないことがあると、
直接の上司である私を飛び越して、
私より1つ上の上司に、

「分からん~教えて~」

と話を振ります。

でも、私より1つ上の上司は、
実務はしていないため、
結局私が出ていって、
彼女の分からない仕事を片付ける流れになります。

先日は、彼女が

「分からん~」

と投げた仕事のために私が残業して、
彼女は定時でさっさと帰りました。

馬鹿馬鹿しい。

と、心から思いました。

私は多分、
ずっと同じ仕事をしている彼女より、
仕事に詳しいです。

それは私が賢いとかそう意味ではなく、

それだけ時間をかけて知識を仕入れてきたからです。

それだけの手間暇をかけて得た知識を、
私のカップだけ洗ってくれないような、
そんな態度をとる部下に分けてあげなくてもいいや、
と思うようになりました。

ワザとかは分かりませんが、私のカップだけ洗い忘れるという行為は、存在を無視されたようで地味に傷つきます。

そして、
そんな環境にしがみついている自分を辞めよう、
と思いました。

仕事で無理して嫌いな相手と繋がらなくても、
私を好きで、私が好きな相手と繋がっていられる。

そう自分を信じてあげよう、と思いました。

私はずっと、
自分を何かの括りに入れていないと不安でした。
素の自分でいると、いつも孤立してしまうから、
何かの輪の中に入って、自分の役割を演じることで、
1人じゃない自分を作り出していました。

でも、それじゃ、

昼休みに焼きそばパンを買いに走らされるような、
可哀想なイジメられっ子と変わらないのだ、
と気づきました。

だからもう、
仕事で人と繋がっていなくても大丈夫だと、
思える自分になろう、と思いました。

一生懸命仕事をしても、
他の人達は間違いにも目を瞑って、
間違っているんだよと、
教えてもスルーしてしまうなら。

私は、自分1人の裁量で出来る仕事に就こう、
と思いました。

何にも属さない、1人になる恐怖はあるけれど。

自分を私が一番大事にしてあげられる。

そんな場所に行こう、と思いました。