社会との関わり方

人に傷つけられた心を癒してくれるのも人

握手を交わす女性

私の上司は、かなり俺様な人です。

その俺様っぷりは、
以前その上司と同僚として一緒に働いていて、
仲が良かった人でも、

「あんな人だとは思わなかった!!」

と憤慨するほど。

そして、その俺様上司は、
ASD(自閉スペクトラム症)、
以前はアスペルガー症候群と呼ばれていた、
発達障害グレーゾーンである私の、

「正しいことを正しいと主張する性質」

が、かなりお気に召さないらしく。

今日、本社から送られてきた文書に、

勤務時間外に社員に朝礼やお茶汲みをさせる場合、賃金が発生します。

と書いてあり、
極力、
勤務時間以外の賃金の発生を抑えるように、
と、お達しされていて、
私はその文書を上司に見せたのですが、

「うちは何の問題もない!!」

と言い出したため、
私は自分の勤める支社が、
勤務時間より前に朝礼を実施しており、
その間の賃金を、
社員達に支払っていないことを、
進言しました。

すると上司は、

「それくらいいいんだよ!
何であんたは、絶対賃金が発生するなんて言うんだ!!」

と怒り出しました。

何で、と言われても、
文書にそのまま、
事例として書いてあるからなのですが、
そのことを上司に伝えると、

「文書のとおりになんてしなくていいんだよ、
社員が自分から朝礼を勤務時間前にやりたいって言えばいいんだよ、
あんたが勝手に決めつけるな!!」

などと言って、
私の上司に対する口の利き方が悪い、
と言い出しました。

これは何を言っても無駄だと思い、

「それはすみませんでした、以後気をつけます」

と謝罪しましたが、
上司はまだ、
私に対して怒りをぶつけてきました。

重ねて謝罪をしつつ、
上司の机の前から少しずつ、
身を引きながらも私は、
上司が社員に対して

「勤務時間前に朝礼をやりたいよな」

と言うこと自体がパワハラだろう、
何て旧態依然の思考回路の持ち主なんだ、
と感じて、
上司の部下を大切にしない態度に対して、
悔しくて目に涙が滲みました。

でも、その後、
私と上司のやり取りを聞いていた部下が、

「私たち社員の意見を聞かずに、
勝手に問題ないと言った上司には、
私も腹が立ちました」

と、私の意見を支持して励ましてくれました。

その後、ほかの部下も、
私に対する上司の態度と、
あの意見はおかしいと言ってくれて、
私の心はとても勇気づけられて、
勤務時間が終わって職場を出る時には、
私は上司に対して笑って話しが出来るほど、
心が回復していました。

私に怒っていた時の上司の発言は、
私の真面目な人間性の否定にまで、
及んでいたので、
きっと自己肯定感の低い私は、
自分1人の力では、
ここまで短時間に回復することは、
難しかった、と思います。

でも、私の真面目な人間性を、
肯定してくれて、
励ましてくれる人達の存在のおかげで、
私は一度下げてしまった自己肯定感を、

「私は真面目な今の私のままでいいのだ」

と、下げる前以上に、
高め直すことが出来ました。

人に傷つけられた心を癒してくれるのは人

なんだと、改めて感じました。

だから、もし、
人に傷つけられて、
人と関わる事が怖くてなっても、
自分から人と関わる事を、
放棄したらいけないな、と、
そんな風に思ったのでした。