発達障害(ASD)グレーゾーン

ASD(自閉スペクトラム症)には高難度だった母からのミッション

今日は実家に帰省する日だったのだけど。

どうしても今年中に、
やりたかったパソコン作業があって、
それを片付けてから家を出たら、
正午過ぎになってしまいました。

私はいつも車で、
高速に乗って帰省するのですが、
スマホで高速の渋滞情報を確認したら、
渋滞にはなっていなかったので、
少し、ホッとしていました。

なぜなら、
渋滞がイヤなのはもちろんなのですが、
今回の帰省で私は母から、
あるお願いをされていて、
どうしてもサービスエリアに、
寄らなければならなかったからです。

その母のお願いとは、、、

「ひよこ(福岡銘菓)と辛子明太子(贈答用)を買ってくること」

先日、近所の方にお世話になった母が、
お礼をしたいと考えて、
この2つがいいだろうと思い、
私に買ってくるように頼んだのでした。

確かに私は福岡に住んでいるので、
里帰りする時にこれらの品を頼まれるのは、
全然普通のことで、
私も2つ返事で軽くOKしたのですが、
29日の予定だった帰省が31日になり、
午前中に出発だった予定が、
正午過ぎになった時点で、

「サービスエリアに寄るのは難しいかも?」

という気持ちになっていました。

私はいつも車で帰省しているため、
年末年始の高速道路がどれほど渋滞し、
SA(サービスエリア)の駐車場が、
どれほど混雑し、
人混みの中でお土産を買うのかどれほど大変か、
体験として知っていたからです。

高速渋滞
(自分がいる方の車線だけ混んでいるとかなり切ない)

そのため私の脳裏を、

「お礼だったら"ひよこ"と"辛子明太子"でなくてもいいんじゃない?」

という考えがチラッとよぎったのですが、
そこは言われたことに忠実なASD、

「せっかく母が一生懸命考えて、
"ひよこ"と"辛子明太子"にしようと決めたのに、
私の都合で勝手に変えたりしたらダメだ!」

と、
怯みそうになる自分の心を鼓舞激励し、

「どちらも定番の土産で、
どんなSAにも売っているから、
大混雑する大きなSAを避けて、
混雑が少ない小さなSAで購入しよう」

という対策をたてて高速道路に乗り、
母から受けたミッションを遂行すべく、
一番最初に出会った、
小さなSAに車を停めようとしました。
(大袈裟に聞こえるかもしれませんが、
私の気持ち的にはこれくらい必死でした)

けれど。

私の考えはまだまだ甘かったらしく。

その小さなSAの駐車場は、
駐車場の端まで車を進めても空きがなく、
私は車を停めることも、
引き返すことも出来ないまま、
その小さなSAを、
出ていくしかありませんでした。
(SAの駐車場って一方通行ですよね?)

ただ、
廻り道をしてしまっただけになった私は、

「トイレに行きたくて寄った訳じゃなくて良かった」

と、この出来事を、
良かったこととして捉え直し、
次の小さなSAでは、
この失敗を踏まえ、
ちゃんと車を駐車場の入口辺りで停めて、
駐車場の空きを確認してから、
車を進めよう、と考えました。

次のSAは15Km先にあることは、
表示をみて知っていたので、
私はうっかり通り過ぎてしまわないよう、
慎重に車を走らせ、
次の小さなSAの駐車場に入りました。

私の前にはすでに、
車が2台ほど駐車場待ちで止まっていたので、
私はお行儀よく、その後ろに車を止め、
自分の順番が来るのを待ちました。

すると、どうでしょう、
待っている車が私だけになった時に。

私の後ろにいた車達は、
私の車を追い越して、
車を停め出したのです!!

私は軽くパニックになりました。

私は混雑が嫌いなため、
なるべくこのような状況は、
避けて生きてきたので、
このような状況では、
どうしたらよいか分からず、
前の車達のマネをしていたのですが。

  • 私は何か対応を間違えていて、こんな時も車は進めた方が良かった?
  • でも、進んで駐車場に空きがなかったら、またそのままSAに寄ることが出来ずに、出ていかなくちゃならなくなるよね?

私がアレコレ考えている間にも、
後続車は続々と私の車を追い越して、
次々と駐車場に停めていき、
とうとう私の後ろには、
車が一台もいなくなってしまいました。

「このままでは私はいつまでも車が停められない!!」

そう考えた私は意を決して、
ゆっくりと車を進めていきました。

ここを過ぎたら、
次はもう大きいSAしかなく、
ここよりも、
停車するのが難しいのは明白なため、
私の心臓はドキドキバクバクです。

やっぱり駐車場は空きがなく、
車がどんどん、
SA駐車場の出口に近づいていくにつれ、

「もう母から頼まれたお土産は買えないかもしれない」

という気持ちに苛まれ、
本当はこんな時、
どうするのが正解だったのだろうと、
とても泣きたい気持ちになっていきました。

そんな私の目の前に、
ポッカリと駐車場の空きスペースが、
飛び込んできました!

私はホッとして、とても嬉しくて、
後数メートルで、
駐車場が終わってしまうという場所にあった、
その空きスペースに車を止め、
人混みの中をかき分けて、
母から頼まれていたお土産を手に入れました!!

母から頼まれた土産
(私にとってはまさに戦利品でした)

「ここに車を停めてください」

という指示を出してくれる人がいない中、
自分で色々判断して、
混雑するSAでお土産を買うという、
高難度のミッションをクリアした私は、
午後3時にしてすでにヘロヘロ。

これは、デパートは迷宮に続く、
サービスエリアは戦い、
という扱いにしてもいいくらいの、
とても大変なミッションでした。

毎日起こる新しい出来事に対して、
冒険のような気持ちで対応しているから、
ASDは疲れやすいのかもしれません。
(それとも私だけでしょうか?)