セラピー/カウンセリング

辛い過去を受け入れるには

私は25年以上、色んなセラピーやヒーリングを受けてきました。

スピリチュアル的なもので言えば、
レイキはもちろん、カラーパンクチャー、
クォンタムタッチ、
瞑想からオーラヒーリング、リーディング、エネルギーワークなどなど、、、

心理学的なものであれば、
ヒプノセラピーやNLP、
交流分析、内観、来談者中心療法、認知療法や行動療法、

自分に役立つと思ったものであれば、時間とお金が許す限り、
あらゆるものを受けてきました。

いや、「役立つ」という言葉は適切でないかもしれません。

私は苦しくて上手くいかない自分の人生から、
「救ってくれる」ものをずっと探していたのです。

私がそんなに生きるのが苦しかったのは、
子供の頃の生育環境が大きく関わっていました。

何しろ、

「女の子なら要らな」くて、

「私を産んだせいでお母さんは死にかけて」、

「私のせいでお母さんは体を悪くした」

そんな子供だと、実の父親に言われ続けて育ったのですから。

セラピーなどを受ける時に、そんな自分の過去の話をすると、
私の話を聞いたセラピストの方は、
怒ったり、悲しんだりしてくれました。

でもね、私はそんなセラピストの方達を見ながら、
いつも、少し覚めた気持ちでいたのです。

なぜなら私は、そんな感情は20代の時に味わい尽くしてしまっていたから。

確かに私も20代の頃は、そんな父親や、
そんな父親から自分を守ってくれなかった家族に対して、
「恨み」みたいな感情を持っていたように思います。

でもね、家族を恨んでいても、ちっとも私は幸せになれなかったのです。

それどころか、どんどんどんどん、大変な目にばかり合っていました。

事実無根の不倫騒動の相手役に仕立て上げられて、
職場の人全員から無視されるといった、
とても辛い思いをしたこともありました。

「何でこんな辛い目にばかり合わなきゃならないんだろう?」

そんな風に毎日思いながら、日々をやっとやっと生きていました。

そんな状態の私には、人を恨む元気さえ無くなっていました。

だから、私は家族を恨むことにフォーカスするのではなく、
自分が今の状態から脱することだけに、フォーカスするようになりました。

ようするに、

「自分のことは自分で幸せにしよう」

と決意したのです。

だから、最初は自分を救ってもらうために受けていたセラピーを、
自分を救うために受けるようになりました。

人に幸せにしてもらおうという考え方から、
人に幸せになる方法を教えてもらおうとする考え方に、
シフトしたのです。

それから、私の人生は変わりました。

もちろん、すぐに好転したのではありません。

それこそ、色んな方法を試してみて、
何十年という時間をかけて、少しずつ、変化してきたのです。

土壌のしっかりした、盤石なものとして。

だから、今の私の幸せは、多少のことでは揺らぎません。

たとえ、急に起こった嵐のような出来事で心の表面が揺れる事があったとしても、
心の奥底の方では、自分が幸せだと感じることが出来ているのです。

そう、それは、40年もの間、
自分が苦しんでいたことが、父の嘘であったことが分かったとしても。

今さら、父親を恨んだりする気持ちは湧かないのです。

ただ、今まで悩み苦しんでいた自分の心と時間が、
悲しくはあるけれど。

それさえも、経験して良かった出来事だと、
今は捉え直すことが出来るのです。

だって、そのおかげで私は、
家族の中で居場所のない人の気持ちを、
理解することが出来るから。

そう、私が思えるのは、

今の私が幸せだから。

今の自分が幸せだったら、
今の自分を肯定することが出来るのなら、
今の自分を作り上げた一部である過去の自分も、
肯定してあげることが出来るのです。

これは、私の経験で、
皆んなに当てはまる事ではないかもしれないけれど。

過去に辛かったり悲しかったりする出来事があって、
その事で今も、生きる事が辛いと思っている人がいて。

でも、辛すぎて自分の過去に向き合うことができないと、
苦しんでいる人がいるのなら。

過去の辛い出来事に向き合わなくても、
今の自分を幸せにすることが出来れば、
過去の出来事も受け入れられる事を知ってください。

「過去の傷ついた自分を癒さなければ幸せになれない」

それもまた、自分で自分に課した、1つの思い込み。

幸せになる方法は、実は色々あって、
自分に合った方法を、試していけばいいのです。