発達障害(ASD)グレーゾーン

自分1人に責任を押し付けられた時の対応

責任を押し付け合う男女

今日は支社の業績報告と、
今後の活動方針を決める会議の日でした。

私は役職上、この会議の司会を務めますが、
全ての数字に対する、
責任を負っている訳ではありません。

さらに、この会議で渡す説明資料は、
事前に上司の点検を受けています。

けれど。

今日の会議で、
他の役員から意見が上がったことを受けて、
事前に点検をしていたはずの上司は、
会議終了後に、

「会議での説明資料がまずかったよなぁ」

と私に言ってきました。

そのような事態を防止するために、
事前に上司に点検を受けているのですが、
いつも上司は、
初めて資料をみたように話してきます。

さらに。

私が担当する業務ではない、
仕事のやり方がまずいのではないかと、
他の役員から会議で指摘を受けた為、
私がそのことを担当者に伝えたところ、

「じゃあ、どうしますか?」

と私に聞いてきました。

私は、その業務の担当ではありません、
考えて決めるのは私ではありません。

けれど、担当者の態度は私に丸投げです。

一生懸命に働いても周囲がこんな態度だと、
私は色んなことが嫌になって、
全てを投げ出したくなります。

なんで私がこんなこと言われなくちゃならないの?!

そんな理不尽さを感じて、
泣きたくなってしまうけど。

投げやりになって泣き出してしまったら、
現状がもっと悪くなることを、
私は知っているから、
ここはグッと堪えて、

私は自分の自尊心や権利を守ろうとする、一切の行動を放棄しました。

具体的に言うと。

他人事のように、
会議の進行や内容が良くなかった、
と言ってくる上司に対しての、

「説明資料が悪かったと言うのなら、
事前に点検した時に言ってくださいよ!!」

という気持ちだったり、
自分の仕事を丸投げしてくる、
担当者に対しての、

「自分の仕事なんだから自分で考えてよ!!」

という気持ちを、
言葉にも態度にも現さず、
ただ淡々と、
自分1人に責任を押し付けようとする人達に、
対処しました。

上司に対しては、決して言い返したりせず、

「はい、すみませんでした」

「はい、その通りです」

とひたすら低姿勢に、言い続けました。

仕事を丸投げしてくる人に対しては、

「こうしたらいいんじゃないですか?」

と提案して、
それでも動こうとしなかったので、
もう私が、
まずいやり方の仕事を、
修正することにしました。

下手に相手に意見するより、相手に合わせた方が労力が少なくて済むからです。

そして、心の中でこう思いました。

「この人達は人に責任を押し付けても何とも思わない人」

だから、そんな人達に。

私のことをどう思われようが、
私は気にも留めません。

「この人達にどんな風に思われてもいい」

そう思うと、
あんなに悲しく荒れ狂っていた気持ちが、
どんどん穏やかに凪いでいきました。

この人達が、

私の自尊心を傷つけることを私は許可しない

から、
私は決して心から謝罪なんてしないし、
自分の仕事を丸投げしてくる相手の仕事を、
私がすることは、
私の大切な時間を、
相手が奪うことになるけれど、
その分、他の場面で手を抜くことで、
自分の自由な時間を確保しようと思うから、
私の人生の時間の帳尻を、
合わせることが出来ます。

どちらも、

自分に責任を押し付けようとする人達に、どう思われても構わないと思える

から、
とれる言動です。

以前の私は、
そのような態度が取れませんでした。

多分、これはASD(自閉スペクトラム症)の、
特性の1つであると思うのですが、
どんなに理不尽だと思う相手や出来事にも、
真摯に丁寧に向き合ってしまい、
相手の言動を受け流すことが、
出来ませんでした。

でも、それでは自分の身と心が持ちません。

だから、私はカウンセラーから、
ソーシャルスキルトレーニングを受け、
このような対応法を身につけました。

真摯に向き合う相手は自分で決めていい。

人に責任を押し付けようとする人達は、
決して私に対して、
真摯に向き合ってなどいないのだから。

相手に対して誠実な人間であるよりも、
自分の心と体を守れる人間であること。

ASDグレーゾーンの人間が、
幸せに生きるために、
身につける必要がある能力だと思います。