心的外傷/トラウマ

「生まれてきて良かった?」この質問に「はい」と答えられないあなたへ

娘の出産で私が泣きたくなった理由

先日、出産した娘の退院のために、
病院に行った時に、
病院から退院祝いとして、
赤ちゃんへ、
お包みと帽子をいただきました。

そのプレゼントに添えられていた、
メッセージを見た時に、
私は危うく、
涙が出そうになってしまいました。

『あなたは この世に のぞまれて 生まれてきた たいせつな人』

こんな言葉を、
生まれてすぐに贈られる赤ちゃんは、
なんて幸せなんだろう。

そんな風に感じたら、
目に涙が溜まってしまったのでした。

なぜなら。

私は生まれた時に女の子だと分かると、
父親から

「女の子なら要らない」

と言われた子供でした。

なぜ、自分が生まれた時のことを、
知っているかと言えば、
私が小さい頃に、
お盆やお正月に親戚が集まると、
決まって出る話題だったからでした。

その言葉を聞いて、
怒った私の叔母さんから、

「じゅんは私が連れて帰る」

と言われたと、
お酒を飲みながら、
父は笑って話していました。

その言葉を聞いていた、
当時小学校に上がる前の私が、
どんな風に思っていたのかは、
もう思い出すことは出来ません。

ただ、
病院から贈られた、
このメッセージを見て、

「私もこんな言葉を言われたかった」

と感じた私は、
きっと幼い頃に、
傷ついていたのだと思います。

実の父親から、
生まれた時に要らないと言われたことに。

でも、そんな私でも。

今、幸せに生きることが出来ています。

自分が安心して暮らせる家に住んで、
自分が食べたいものを食べて、
週末に自分のやりたい事をやるという、
子どもの頃から、
ずっと願っていた暮らしを、
私は40歳を過ぎてようやく、
手に入れることが出来ています。

「生まれてきて良かった?」

そう聞かれたら、
私はまだ、
何のためらいもなく、
その言葉に

「はい」

と返事することは出来ません。

けれど、
死ぬ時までにはきっと、
この質問に、

「はい」

と答えられる自分に、
なれているんじゃないかなと、
何となくですが、
思うことが出来る自分になれています。

辛い過去を受け入れるために私がやったこと

辛い女性

私が自分の辛かった過去から自己否定に走り、
自分を受け入れられるようになるまでに、
25年以上の年月をかけました。

その間に私は、
色んなセラピーやヒーリングを受けてきました。

大きく分ければ、

  1. スピリチュアル的なもの
  2. 心理学的なもの

の2つに、
分類出来るのではないかと思います。

私が受けてきたものには、
次のようなものがありました。

【スピリチュアル的なもの】

  • レイキ
  • カラーパンクチャー
  • クォンタムタッチ
  • 瞑想
  • オーラヒーリング
  • リーディング
  • エネルギーワーク…etc

【心理学的なもの】

  • ヒプノセラピー
  • NLP
  • 交流分析
  • 内観
  • 来談者中心療法
  • 認知療法
  • 行動療法…etc

自分に役立つと思ったものであれば、
時間とお金が許す限り、
あらゆるものを受けてきました。

いえ、「役立つ」という言葉は、
適切でないかもしれません。

私は苦しくて上手くいかない自分の人生から、
「救ってくれる」ものを、
ずっと探していたのです。

私がそんなに生きるのが苦しかったのは、
子供の頃の生育環境が、
大きく関わっていました。

何しろ先にも少し記載したとおり、
「女の子なら要らな」くて、
「私を産んだせいでお母さんは死にかけて」
「私のせいでお母さんは体を悪くした」
そんな子供だと、
実の父親に言われ続けて育ったのですから。
(詳しく知りたい方はコチラをご覧ください)

セラピーなどを受ける時に、
そんな自分の過去の話をすると、
私の話を聞いたセラピストの方は、
怒ったり、
悲しんだりしてくれました。

でも私は、
そんなセラピストの方達を見ながら、
いつも、少し、
覚めた気持ちでいたのです。

なぜなら私は、
そんな感情は20代の時に、
味わい尽くしてしまっていたから。

恨みを手放すしかなかった、過去の私

赦し

人を恨むエネルギーさえ枯渇した30代

確かに私も20代の頃は、
そんな父親や、
そんな父親から自分を守ってくれなかった家族に対して、
「恨み」みたいな感情を、
持っていたように思います。

でも、家族を恨んでいても、
少しも私は幸せになれなかったのです。

それどころか、
どんどんどんどん、
大変な目にばかり合っていました。

事実無根の、
不倫騒動の相手役に仕立て上げられて、
職場の人全員から無視されるといった、
とても辛い思いをしたこともありました。

「何でこんな辛い目にばかり合わなきゃならないんだろう?」

そんな風に毎日思いながら、
日々をやっとやっと生きていました。

そんな状態の私には、
人を恨む元気さえ無くなっていました。

生きるために必要に迫られた思考の切り替え

だから、私は、
家族を恨むことにフォーカスするのではなく、
自分が今の状態から脱することだけに、
フォーカスするようになりました。

ようするに、

「自分のことは自分で幸せにしよう」

と決意したのです。

だから、最初は、
自分を救ってもらうために受けていたセラピーを、
自分を救うために受けるようになりました。

人に幸せにしてもらおうという考え方から、
人に幸せになる方法を教えてもらおうとする考え方に、
シフトしたのです。

それから、私の人生は変わりました。

もちろん、すぐに好転したのではありません。

それこそ、色んな方法を試してみて、
何十年という時間をかけて、
少しずつ、変化してきたのです。

土壌のしっかりした、盤石なものとして。

今を幸せにすることで手に入れた、過去の肯定

だから、今の私の幸せは、
多少のことでは揺らぎません。

たとえ、
急に起こった嵐のような出来事で、
心の表面が揺れる事があったとしても、
心の奥底の方では、
自分が幸せだと感じることが出来ているのです。

そう、それは、40年もの間、
自分が苦しんでいたことが、
父の嘘であったことが分かったとしても。

今さら、
父親を恨んだりする気持ちは湧かないのです。

ただ、今まで悩み苦しんでいた、
自分の心と時間が、
悲しくはあるけれど。

それさえも、
経験して良かった出来事だと、
今は捉え直すことが出来るのです。

だって、そのおかげで私は、
家族の中で居場所のない人の気持ちを、
理解することが出来るから。

そう、私が思えるのは、
今の私が幸せだから。

今の自分が幸せだったら、
今の自分を肯定することが出来るのなら、
今の自分を作り上げた一部である過去の自分も、
肯定してあげることが出来るのです。

これは、私の経験で、
皆んなに当てはまる事では、
ないかもしれないけれど。

過去に辛かったり、
悲しかったりする出来事があって、
その事で今も、
生きる事が辛いと思っている人がいて。

でも、辛すぎて、
自分の過去に向き合うことができないと、
苦しんでいる人がいるのなら。

過去の辛い出来事に向き合わなくても、
今の自分を幸せにすることが出来れば、

過去の出来事も受け入れられる事を知ってください。

「過去の傷ついた自分を癒さなければ幸せになれない」

それもまた、
自分で自分に課した、
1つの思い込み。

幸せになる方法は、
実は色々あって、
自分に合った方法を、
試していけばいいのです。

だから、もし、
私のように、
家族から十分な愛情をもらえなくて、
心の傷を抱えて生きている人が、
今、
このブログを読んでくれているのなら。

幸せになれる方法は必ずあるよ

と伝えたい。

病院からの孫へのメッセージと、
まだ、どんな辛い感情も知らないであろう、
孫の顔を見ていたら、
そんな気持ちが湧いてきました。

私は自分を癒すのに、
40年近くの時間をかけてしまったけれど、
このブログを読んでくれているあなたは、
そんな遠回りなんてしなくてもいいように。

このブログで私が、
自分を癒すために実践して効果があった方法を、
お伝えしていこうと思います。