発達障害(ASD)グレーゾーン

自閉症スペクトラムは想像力・共感力が乏しい?

共感

私は精神科を受診し、
検査や問診を受けた結果、

ASD(自閉症スペクトラム障害)

に該当することが正式に分かりました。

自閉症スペクトラム障害には、

「三つ組の障害」

と呼ばれる三つの障害がある、
と言われています。

その三つとは…

1.社会性(対人関係)の障害
暗黙の了解や社会常識に無頓着であり、空気を読めず、共感力に乏しい。

2.コミュニーケーションの障害
言葉の裏が読み取れず、非言語的コミュニケーションが難しい。

3.想像力の障害
次に起こることの可能性に対する想像力が乏しく、相手の立場に立った想像をすることが出来ない。

各障害についての説明がかなり大雑把ですが、
共通して言えるのは、

「相手の気持ちを察したり、理解したりするのが苦手」

だということ。

これは確かに、
以前の私には当てはまっていたものですが、
最近では私は違うな、
と感じることが多くなってきています。

なぜなら、今日も。

4月から採用された新入社員の男の子に、
以前説明した書類のことを話したのですが、
全く記憶になかったようだったので、
私が再度説明したところ、

「あぁ!」

と返事してきました。

それで私が、

「その書類の説明を受けたことは思い出していないけど、
なぜその書類が必要なのかは理解したのね」

と言ったところ、
その男の子はとても驚いて、

「よく分かりましたね」

と言ってきたのですが、
それは彼の声のトーンを聞いていれば、
すぐに分かるものでした。

「キミは分かりやすいからね」

と私は答えたのですが、
そういえば他の人達が彼のことを、

「何を考えているかよく分からない」

と言っているのを聞いたので、
もしかしたら、
私に分かる彼の声のトーンの変化は、
他の人達には分からないのかもしれない、
と思いました。

彼はかなり無口で、
自分の気持ちを言葉ではなく、
表情で現す人間です。

私には彼がなぜ今その表情なのか、
理由がよく分かるのですが、
他の人には理解出来ないようです。

このようなことは、時々起こります。

自閉症スペクトラム障害で、
人の気持ちへの共感力が乏しい、
と言われる私だけが、
その人の気持ちを理解出来たりするのです。

私はHSPにも該当する人間なので、
一概には言えないかもしれません。

HSPはハイリー・センシティブ・パーソンの略で、人一倍繊細な人、という意味です。

けれど自閉症スペクトラム障害は、
生来の生まれ持った気質だから、
一生、
人の気持ちを理解出来るようにはならない、
と決めつけてしまうことは、
その人の可能性を、
潰してしまうことになるのではないか、
と感じてしまうのです。