私の成育歴の記事一覧は、愛着障害に関する成育歴にあります。
前回の記事はこちら→マルトリートメントと私47.読み違えた対応
※自分の記憶に基づいて書いているため、事実と違っている可能性があります。
中学校でも厳しいと評判の先生に楯突いたと、
クラスの人間に思われた私ですが、
実際は、
ASD(自閉スペクトラム症)の特性から、
先生の言葉の裏を読み取ることが出来ず、
先生の真意に添おうとしてとった行動が、
失敗してしまっただけでした。
そしてなぜ私が、
担任の先生が副委員長として指名した自分に、
断って欲しいのではないか、
と思ったかというと、
繰り返し断っていいと言われたことが、
もちろん、
一番の理由ではあるのですが、
その他に私という人間が、
学校という集団生活の場に向かない性質を、
持っている人間だということを、
自分で自覚していたからでした。
だから私にとって、
自分がクラス委員に任命されることなど、
寝耳に水のような状態だったのです。
しかし、これは、
担任も同じように考えたようでした。
学級委員の任命が終わって、
その次の日くらいの休憩時間に、
私は担任からコソッと呼ばれました。
「学級委員を決める時は悪かった」
と、私は担任の先生から言われました。
何のことか分からずにいると、
先生はそんな私に構うことなく、
話を続けました。
「私は成績だけで、お前を副委員長に任命してしまったけれど、
他に相応しい者がいたから、お前は断ったんだろう?」
私にはそんなつもりは全くなく、
ただ先生の意思に沿ったつもりだった、
だけなのですが、
やはり先生はそんな私の様子は、
意に介さないようでした。
「◯◯◯◯(すーちゃんの名前)の方が、
成績もお前よりもいいし、
学級委員にも向いている。
あいつを副委員長に任命すればよかった」
悔しそうに語る先生の姿に、
私はどうリアクションしていいか、
全く分かりませんでした。
「五十音順の名簿で、お前の方が先にあったから、
成績だけでお前がいいだろうと思ってしまい、
◯◯◯◯(すーちゃんの名前)を見落としてしまった。
皆んなの前で決めてしまったから仕方ない、
1学期が終わったら◯◯◯◯(すーちゃんの名前)に変えるから、
それまで頑張ってくれ」
担任の先生は私にそれだけ言うと、
満足したのか、
職員室に帰っていきました。
私は先生の言葉から、
いくつかの情報を導き出すことが出来ました。
- 私は成績だけ見ると副委員長を任せられるレベルである。
- けれど成績はすーちゃんに劣っている。
- 私よりもすーちゃんの方が副委員長に向いている。
自分にリーダシップがある訳でないことは、
もちろん自覚していたので、
私よりも、
副委員長に相応しい人間は他にいると、
その事を先生から伝えられたこと自体に、
何の不満もありませんでしたが、
すーちゃんにリーダシップがあるかは、
甚だ疑問ではありました。
小学校時代、すーちゃんは、
真面目な努力家ではありましたが、
決して皆んなの中心にいるような、
求心力のある人間では、
ありませんでした。
真面目な努力家は、
学校の先生には好かれるものですが、
生徒から好かれるかどうかは、
また別物だからです。
そして私はこのことで、
一気に副委員長の仕事へのヤル気が、
失せてしまいました。
間違った人選による間違った任命のための1学期間だけの仕事
そんなことを担任の先生から言われて、
ヤル気が起きる人は少ないでしょう。
そして、この言葉は。
小学生の頃に勉強は出来るけれど、
学校生活が出来なかった私に向かって、
母からなじられた、
「勉強だけ出来たって駄目なんだよ!」
という言葉を、私に思い出させました。
それから3年ほど、
母に好かれる子供になりたくて、
何とか、
普通の子供を演じてきたつもりでしたが、
やはり演じることによる心の歪さは、
先生達に伝わっていたようでした。
この時の私の心は、
かなり傷ついていたと思うのですが、
自分の心を押し殺すことが、
常態化していた私は、
このブログを書きながら涙が流れるまで、
自分の心の傷に気付いてあげることが、
出来なかったのでした。
マルトリートメントと私49.小学校からの努力の成果に続きます。