愛着障害

あなたは傷つけられていい存在じゃない

子供の頃に父親から

「女の子なら要らない」

言われて育ってきた私は、
そのあまりの自己肯定感の低さから、

1歳上の兄に、

「お前さえ居なければ、
うちの家族は上手くいくのに!!」

と言われた時に、

「本当にその通りだ」

と、
兄の自分の存在を否定する言葉を、
そのまま受け入れてしまいました。

そんな自己肯定感が低くて、
誰かに必要とされたいと強く願っていた、
10代の私に優しくしてくれたのは、

自分に都合の良い女として利用しようとする、
狡くて卑怯な男だけでした。

今までずっと要らないと言われて生きてきた、
そんな自分のことを必要だと言ってくれる、
初めての存在が現れたことに浮かれた私は、
何もかも捨てて、
その男についていきました。

けれど、その男は、
私としていた約束をことごとく破りました。

「アパートを借りて一緒に2人だけで生きていこう」

男のその言葉を信じ、
すでに決まっていた就職先の内定を断った私に、
その男が用意した住まいは、

彼の実家の物置小屋でした。

その物置小屋の周辺にはゴミが散乱し、
ここに私が住んでいると聞いた人が驚く
かなり不衛生な環境でした。

そして。

「家族に愛されて育ってきていない私には、
子供を愛することが出来るとは思えないから、
子供だけは作らないで欲しい」

そう男に懇願した私に、
その男は暴力によって私を服従させ、

「子供がいたら俺から逃げられないだろう」

そう言って、
無理矢理子供を作りました。

私の半生は、
まるで女性を自分の従属物と見るような、
男達によって貶められ続けました。

そこまでの仕打ちを受けて、
ようやく私は、

「誰も私を幸せにしてくれない」

という事実に気づき、
人から愛されることを求めずに、
自分で自分を幸せにしようと足掻き続けて、
やっと自分が満足する幸せな人生を、
生きられるようになりました。

でも、それには40年以上という、
長い時間がかかりました。

そして、
そのような過去の出来事があった私は、

自分より力の弱い女性を、
暴力で服従させようとする男達に、
心から怒りを感じます。

だから、毎月自分が募金している、
プラン・インターナショナルから紹介された、

女性への暴力を許さない

という動画をみた時に、
私は涙を流してしまいました。

歌詞を一部抜粋します。

「私達は暴力と闘うと決めた」

「人としての権利が尊重され、
例え貧しくても
疎まれることのないよう」

「自分の権利を守るのは自分自身を守ること」

「止めて!力づくは」

「さもなければ、あなたを刑務所に入れ、
記憶から消し去る」

本当はすごく当たり前のことなのだけど。

人に暴力を振るうのは犯罪

でも、
自己肯定感の低い愛着障害者は、

そんな自分の状況を受け入れてしまう。

この動画に出てくるのは、
外国の女の子達だけだけど。

男性の女性に対する暴力は、
日本国内でも起こっている出来事です。

あなたは今、
誰かから傷つけられてはいませんか?

自分は酷い扱いを受けて当然な人間なのだと、
諦めてはいませんか?

そんなことも考えられないほど、
心が凍ってしまってはいませんか?

過去の私のように、
自分の存在に価値を見出せていない皆さんへ。

どうか、忘れないで。

人に傷つけられていい、
存在などいません。

自己肯定感の低さから、
自分を粗末に扱ってしまっていては、
同じようにあなたを粗末に扱う人間しか、
寄ってきてはくれないから。

あなたは決して、
傷つけられていい存在じゃない。

人に粗末に扱われないように、
まずあなたがあなたを大切にしよう。