社会との関わり方

こころの、雪どけ

雪解け

おととしの4月に、
今の営業所に転勤になってから、
私はある1人の部下から、
とても嫌われていました。

「もう、あの人とは話なんかしない」

と言って、
私の悪口が聞こえてくるのは、
本当に辛いものでした。

でも、
そんな彼女が大変な状況に陥った時に、
私は彼女に対して、
嫌な態度を取ろうとは思いませんでした。

私は自分が、
人にされて嫌な事をするのは嫌だし、
人にされて嬉しいことをしてあげられる人で、
いたかったからです。

それに色々な理屈を考えるより先に、
困っている人がいて、
自分に何か出来ることがあったなら、
人って自然に、
相手に手を差し伸べてしまうものですよね。

だから私は、彼女が大変な時に、
自分が出来る精一杯のことを、
彼女の気持ちを確認しながら、
させてもらいました。

おかげで仕事は大変で、
残業続きになってしまったけれど、
自分が人の役に立てることは、
それだけで嬉しかったです。

そんな状態が3ヶ月ほど続いて、
先日から彼女の大変な状況は、
一応の収束をみました。

なので私は彼女のフォローを離れ、
自分の仕事に集中していました。

そうしたら、今日。

彼女がそっと、
私にこんなプレゼントをしてくれました。

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彼女が一緒にくれた感謝の気持ちが嬉しくて、
私は目頭が熱くなって、
うっかり職場で、
泣き出しそうになってしまいました。

要領が悪くて誤解を受けやすくて、
生きるのが下手だと言われる私だけど、
私はこんな自分で良かったなぁって、
自分のことを本当に、
愛おしく思うことが出来ました。

こんな気持ちにさせてくれた彼女に、
私こそ感謝です。

一時は毎日無視されて、
とても辛い思いをしたけれど、
彼女と私の間の心のわだかまりも、
この雪のように少しずつ、
解かしていくことが出来たようです。

雪解け