幸せになる方法

ASDのトリセツ〜自分を知っていることで減る落ち込み

10キーと間違えて叩く電卓

私はASD(自閉症スペクトラム)の特性を持っており、
自分の思い込みが激しいのを自覚しているため、
いつも「自分の判断は間違っていないか?」

「偏ったものの見方をしていないか?」

と注意しているのですが。

それでもたまに、
激しい思い込みをして、
大騒ぎをしてしまうことがあります。

以前は、
パソコンのキーボードのテンキーを打ち込んでも、
数字が入力出来ないと大騒ぎをしていたら、

パソコンの10キー

私がテンキーだと思って叩いていた数字は、
実はテンキーの側に置いてあった、
電卓の数字だったことがありました。

10キーと間違えて叩く電卓

(同じ間違いをしたことがある人いますか?)

会社のパソコンが得意な人が、
ヘルプで私の様子を見に来てくれたので、

「テンキーを叩いても数字が入力出来ないんです!!」

と、その方に凄い勢いで訴えて、
目の前で入力してみせた時に、

「いや、あなたの叩いてるの電卓ですよ」

と言われた時には、
本当に恥ずかしさで、
体中から汗が一気に吹き出ました…

こんな失敗はちょこちょことあったため、

「何で私は、こんなあり得ない失敗をしてしまうのだろう」

と、
その度に、とても落ち込んでいたのですが。

その後、
発達障害という言葉を知り、
自分が、
ASDに該当する人間だと分かったことで、
自分の思い込みの激しさの理由を、
知ることが出来、
仕事で、
周囲の人が驚くような失敗をする自分を、
受け入れることが出来るようになり、

「私の失敗も許して欲しいから、人の失敗も許してあげよう」

という、
自分にも人にも優しい思考が、
出来るようになりました。

そのため。

今日、仕入れから、
2週間以内に支払わなければいけない、
商品の書類を、
自分の部下が回してきた時に。

なぜか1日仕入れの商品の支払い期限が、
10日だと思い込んでしまっていた私は、

「何で支払い期限が過ぎてから回してきたの!!」

と部下に対して散々騒ぎ立てたのですが、

「係長(私のこと)、それ支払い期限14日迄です」

と言われて、
自分の思い込みの激しさが、
本当に恥ずかしくなってしまいました…

それでもその後、
すぐにその部下に対して、

「ゴメン!私の言いがかりだった!!」

と頭を下げて謝ったら、
あんなに恥ずかしさを感じていた私の心は、
すぐに落ち着いていきました。

だって私は、
自分が思い込みが激しくて、
よく失敗してしまうことを知っているから。

自分という人間を知っていて、
過大評価をしていないおかげで、
私にとってはこんな激しい思い込みも、
"日常"の出来事なので。

失敗してしまった恥ずかしさはあっても、

「何でこんな失敗をしてしまったのだろう」

という、落ち込みは少なくて済むのです。

だって私の思い込みの激しさは特性で、
精いっぱい注意していたのに、
それでも失敗してしまったのだから。

特性だから仕方ないと言っている訳ではないので、そこは誤解されないようにお願いします。

そのため、失敗を引きずるのではなく、

「よし、次は同じ失敗をしないように気をつけよう」

とか、

「私も人の失敗に寛大な人間になろう」

などと、思うことが出来るのです。

これも自分にASDの特性があることを、
知ったからこそ、
思えるようになったことなので。

失敗して落ち込みやすい人は特に、
自分が何でそんな失敗をするのか、
自分の納得出来る答えを見つけると、
落ち込みが少なくで済むかもしれません。