私の成育歴の記事一覧は、愛着障害に関する成育歴にあります。
前回の記事はこちら→マルトリートメントと私49.小学校からの努力の成果
※自分の記憶に基づいて書いているため、事実と違っている可能性があります。
中学校で仲良くなったTちゃんは、
本当に普通の女の子でした。
私は小学校の頃に普通を教わったすーちゃん、
同じく小学校の頃に、
頑張って仲良くなったさっちゃん、
その他3人の女子グループに所属することで、
ASD(自閉スペクトラム症)で、
本来、自分の思った通りに行動してしまうと、
学校や先生達の意図から外れて、
問題児認定されてしまう自分を、
何とか中学校生活に溶け込ませようと、
努力していましたが、
この普通すぎて悪気のないTちゃんの発言に、
ついていけなくて本当に困っていました。
Tちゃんは中学校に入学してしばらくしたら、
好きな男の子が出来たようでした。
そのため、
「誰が誰を好きか」
という恋愛話を、
グループの中で、
したがるようになったのですが、
自分の心を押し殺して、
普通に合わせ過ぎたがために、
自分の好みが分からない人間に、
育っていた私には、
好きな男の子など、
出来るはずもありませんでした。
けれど私のこのような心理は、
定型発達者として育ち、
家庭でも親や兄から、
可愛がられて育ってきているTちゃんには、
全く理解されることはなく、
「私はグループの皆んなに、
好きな人を話してるのに、
じゅんちゃんは教えないなんてズルい」
と、
所属していた女子グループの中で、
非難の的になってしまい、
私はやむなく、
対策をとらなければならなくなりました。
そのため私は、
好きな人をでっち上げることにしました。
けれど同じ学校の人間だと、
グループの女子達がその男の子を見るたびに、
騒いだりしたら厄介なため、
私は卓球部の中体連の試合で出会った、
よその中学校の卓球部の男の子を、
好きだということにしました。
その男の子は、
他の誰かがカッコいいと言った言葉に、
「あ、あの人いいよねぇ」
などと便乗して好きなことにしたために、
正直、私は最初、
その男の子の顔もよく知りませんでした。
けれどやっぱりTちゃんは、
私の予想通り、
中体連でその男の子の姿が見えると、
騒いで私をつつきながら、
「ホラ、あそこにいるよ」
と私に教えてくれたため、
私はTちゃんから、
その自分が好きだと設定した男の子の、
顔を教わったようなものでした。
私はTちゃんからそうやって、
自分が好きだといった男の子の存在を、
教えてもらうたびに、
Tちゃんが好きな男の子の姿を見て、
喜ぶリアクションを真似して、
照れた風を演じていたのですが、
心の中ではそんな自分の姿を、
馬鹿らしく滑稽だと感じていて、
いつも心の中でもう1人の自分が、
本当は何も感じていない、
心を失くした自分が騒いで演じている姿を、
冷ややかで皮肉な笑みを浮かべて、
眺めているのを感じていました。
私の心は、
虚しさでいっぱいになっていましたが、
グループの皆んなは、
好きな男の子を話した私に対して、
とても満足していたようでした。
私はそんなグループの皆んなの姿に、
決定的な疎外感を覚えていました。
中学生になると人を好きになるのが当たり前なのだろうか?
幼い頃からずっと、
自己否定の環境で育ってきた私は、
誰かに好かれた経験がありませんでした。
だから皆んなが当たり前に語る、
"好き"という感情が、
私には分かりませんでした。
人に好かれるとどんな気持ちがするのだろう?
人を好きになるとどうなるのだろう?
その感情は私にとって。
小説やマンガの中でしか出会えない、
感情だったのでした。
マルトリートメントと私51.現れた好きな人に続きます。