社会との関わり方

発達障害グレーゾーンに向く仕事、向かない仕事

現在私は、転勤はあるものの、
同じ会社に20年以上勤めています。

おかげで経済的に安定している為、
自分が安心して暮らせる家を、
自分の力で確保する事が出来ています。

そして、時間とお金に余裕のできた私は、
自分の好きな事に打ち込む事で
発達障害脳を育てるという試みにも、
挑戦する事が出来、
ソーシャルスキルトレーニングを受ける為、
発達障害専門カウンセリングに、
通う事も出来ています。

今の私がこうやって、
自分のやりたい色んな事が出来ているのは、
やはり、長く一つの会社に勤務する事で、
経済的に自立する事が出来たから、
だと思っています。

そして、発達障害グレーゾーンの私が、
そんなに一つの会社に、
長く勤める事が出来ているのは、
総合職で入社したことと、
最初に担当した業務が、
自分に向いていたことが、
多分に影響していました。

私は発達障害グレーゾーンですが、
知能が人より劣る訳ではありません。
平均を下回る項目はあるものの、
総合的に見れば、
ほぼ平均くらいの数値がでています。

(詳しい結果が知りたい方はこちらをご覧ください)

私が入社した会社は保守的だった為、
私が入社した当時、
女性の総合職はまだ少数でした。
だから将来の管理職候補の私には、
女性らしい気配りよりも、
男性並みに働ける能力が求められました。

ある意味、実力社会です。

それが言葉の裏を読んだり、
空気を読んだりするのが苦手な私には、
かえって功を奏したのです。

20年以上前に、
私が勤務を命じられた職場は、
一般職採用の女性達は、
結婚したら辞めていった為、
上司も彼女達に難しい業務をこなすことを、
求めてはいませんでした。

けれど、そこの営業所で初めて、
女性の総合職として、
1人だけ採用された私の事を、
どのように扱って良いか分らなかった上司は、
結局私に、
他の総合職採用の男性社員と同じように、
どんどん難しい業務を割り振りました。

とても、一般職採用の女性達と、
仲良く過ごしている時間はありませんでした。

おかげで、私は自分が、
女性の集団の中で過ごすスキルが無い事を、
周囲の人達に気付かれなくて済んだのです。

そして、
難しい業務を与えられれば与えられる程、
私の細かい事にこだわる、
発達障害グレーゾーンの性質と、
興味を持った事に対する記憶力の良さが、
良い方向に発揮されました。

私に与えられていたのは、
法律に関する業務だったのですが、
皆んなが嫌がって読まないような、
仕事に関係する法律を、
自分が理解するまで読み込んで、
考える習慣があった私は、
どんどん業務に関係する法律に詳しくなり、
採用されて数年が経つ頃には、
私の人間性に、
多少の難があるのは周囲にばれていたものの、
それでも、
難しい案件を進んで手がけていた私は、
周囲の私の仕事能力に対する信頼を勝ち得て、
職場で自分の居場所を、
確保出来る位にはなっていたのです。


ですが、法務業務から、
総務業務に移動になった時に、
私の順調だった仕事のスキルは壊れました。

総務業務では、一つの事に精通するよりも、
広い視野で周囲に気を配る事が、
求められました。
関係部署との折衝なども主要業務となり、
人の意見をいちいち真に受けてしまう私は、
自分に都合のよい、
勝手な事ばかり主張する人達に振り回され、
家に帰ったら、
お風呂に入る事が出来ない位に疲弊しました。

その時の上司は私に、

「個人としての能力は高いのだから、
もっと広い視野を身につけて、
上を目指してもらいたい」

と言っていましたが、
それは無理な相談でした。

私の個人としての能力が高くなったのは、
一つの事にのめりこむ、
性質があったからこそで、
周囲に幅広く気を配る性質とは、
真逆な位置にある性質であり、
決して並び立たないものだったからです。

この時に、私は、
気の利かない人間として職場で苛めに遭い、
ストレスから、
骸骨のように痩せ細っていきました。

その有様は、
久しぶりに再会した母親と娘から、
私のあまりの痩せこけぶりに手首を掴まれ、

「そんなに辛いなら仕事を辞めてしまいなさい」

と涙ながらに心配される程に、
酷いものでした。

私はその時、
病院にも行けない程の激務だった為、
精神科の病院を、
受診したりはしていませんでしたが、
毎日、働きながら、
自然に涙が流れていた私は、
精神科を受診していたら、
きっと何らかの診断がついて、
休職していたと思います。

「ここは私のいる場所じゃない」

そんな思いを抱いて、決死の覚悟で、
周囲の人間を騙すようにしてまで、
総務業務から元の法務業務に戻った私は、
また頼りになる人材として、
職場で自分の居場所を、
確保する事が出来ています。

発達障害グレーゾーンに広い視野が必要な業務は向きません。

発達障害グレーゾーンは自分一人に任される仕事、専門的な仕事に向いています。

これはあくまで私の体験談ですが、
過去の私のような辛い経験をしないために、
参考にしていただければと思います。