2次障害の防ぎ方

2次障害を防ぐために出来ること

私も含めて、発達障害グレーゾーンの人達は、
相手に対する言葉が足りないからか、
言葉に対する概念が人と違うからなのか、
人から誤解を受けることが、
多いのではないか、と思います。

私も子供の頃から、
自分の言動を曲解されることが多く、
その度に辛い思いをしてきたため、
人と関わることを

「怖い」

と感じて避けてきた時期もありました。

けれど、自分の好きな【絵を描くこと】で、
自己有能感を向上させることが、
少しづつ出来るようになってきた私は、
それに合わせて、
やはり少しづつではあるけれども、
人と関わる事に対して、
前向きに取り組めるようになってきました。

以前から、
職場では自分の身を守るためにも、
いつも笑顔で過ごすように、
心がけていましたが、
現在はそればかりではなく、
以前なら無駄だと思って、
加わらなかったような雑談にも、
自分から取り組むようになったのです。

それは、
発達障害専門カウンセリングを受けて、
自分の物事の捉え方が、
人と違う事を知った私が、
職場の人間達を観察した結果、
ある程度の雑談を他人と交わしていた方が、
特に女性陣に関しては、
物事が上手く運びやすいという事を、
学んだからでした。

けれど発達障害グレーゾーンである私は、
目的の無い、ただダラダラと続く会話は、
得意ではありません。

なので、会話の目的を、

「雑談をすること」

に置くのではなく、

「コミュニケーションを円滑にすること」

に置くことで、
職場での雑談に取り組んできました。

最初は、
コミュニケーションを取るという目的で、
何とか話題を見つけて、
行っていた雑談でしたが、
(最初は共通の話題が分らず天気の話ばかりでした)
やり続けているうちに、
割と自然に話せるようになった相手が、
二人だけ出来ました。

何人も人がいる職場の中の、
たった二人という人数でしたが、
この存在のありがたさを、
今日しみじみと感じました。

それは、課長から頼まれて、
よその部署に、
仕事の依頼をした時のことでした。

私に直接関係ある業務では無かったため、
課長に言われた通りに、
依頼をしに行ったのですが、
その依頼の仕方と、
タイミングが悪かったらしく、
私は相手をかなり、
不機嫌にさせてしまったのです。

不機嫌にさせた相手から、
その仕事の依頼の仕方に対する、
色々な注意事項をかなり厳しい口調で言われ、
出直してくるように言われた私は、
すっかり落ち込み、
泣きたくなる気持ちをこらえながら、
課長にそのまま注意事項を伝えました。

課長は何故か素直に聞く耳をもってくれず、
色々と私に対して反論しだしたため、
私は相手と課長の板挟みにあって、
かなり辛く悲しい気持ちになってしまい、
その事を割と自然に話が出来るうちの1人に、
ぼそっと打ち明けたのです。

そうすると、その人はとても頷きながら、

「あぁ、分る。私もあの人キツイから苦手ですもん」

と、
私に厳しい口調で言ってきた相手に対する、
自分の気持ちをそっと私に教えてくれました。

あんなに厳しい物言いをされたのが、
自分だけではなく、
しかもこの悲しい気持ちを、
分かち合える人が職場にいた事で、
私の心はかなり救われた気持ちになりました。

そしてその人に話をした事で、
私が辛い想いをした事が、
同じ部署の人達に伝わり、
最終的に課長の態度が軟化するまでになり、
なんとか私が板挟みになっていた問題が、
解決したのです。

これは今までの、
1人で孤立していた私では得られなかった、
新しい問題解決法でした。

そしてこのことで私は、
人が味方してくれる有難さを実感したのです。

やはり、ある程度、
人とコミュニケーションを取っておくことは、
社会というコミュニティで生きていく為には、
とても必要な事なのだ、と思いました。

発達障害グレーゾーンの人間は、
職場で鬱などの、
2次障害を発症しやすいですが、
それには職場に味方がいないという事も、
大きな要因の一つではないかと思います。

自分から人と関わろうとせずに、
社会で自分の味方を得ることは出来ません。

自分の心と体を、
2次障害という病から守るために。

少しでも周囲に自分の味方をつくるための、
コミュニケーションを取る努力は、
必要なのではないか、と思います。