心的外傷/トラウマ

発達障害グレーゾーンの自分が間違っているという思い込み

3月から7月にかけて、
問題解決セラピスト養成講座の受講、
4月に支社に転勤と、
色々なことが重なったため、
すっかりブログの更新が滞っていましたが、
その間にも色々な事が起こっていました。

お局部下の陰湿なイジメに、
涙を堪えてずっと耐え続けていた私が、
今の職場では、
4月から8月というたった5ケ月の間に、
あまりに辛くて、
職場で涙を流す場面が2回も発生するような、
そんな環境で働き続けていました。

発達障害グレーゾーンの私は、

「やらなければいけないことはちゃんとやる」

という性質を持っています。

だから、与えられた仕事は、
きちんとこなそうとするのですが、
今回の職場は、
そうやって真面目に働く人に、
仕事を押し付ける、
かなり酷い職場でした。

おかげで転勤2日目にして私は、
まったく状況が分からないまま、
とあるプロジェクトの、
リーダーになってしまい、
朝は7時半から夜は10時過ぎまで働く、
という生活を、
そのプロジェクトが終了する
2週間後まで続けることとなりました。

そんな状況の中、なんとか終了した、
そのプロジェクトの評価は芳しくなく、
全責任を問われた私は、

「仕事の出来ない人間」

として、
私の置かれていた状況を、
全く理解していない一部の人達から
評価される結果となったのです。

私はその時、
課長補佐という役職にいたのですが、
この評価は、私の上司である課長にとって、
好ましくないものでした。

私と同じ4月に、
本社から転勤してきた課長は、
私が何も分からないまま、
プロジェクトを丸投げされたことを、
知っていたのですが、
それでも支社の業務さえ、
回すことが出来ない私は、
事情を知っている課長の目にも

「仕事の出来ない人間」

として映ったようで、
それからことある毎に、
私に対して否定的な言動を
とってくるようになりました。

課長は定型発達者の中でも、
特にコミュニケーション能力が、
高い人間のようで、
自分の希望を、明確に指示してきません。

「それくらい、
言わなくても常識で分かるだろう」

そんな考えを持っているようで、
私が曖昧な課長の指示がよく分からないため、
細かく確認したり、
間違った解釈で動いたりすると、
必ず、
オーバーなリアクションで私を言外に責め、
その度に私は

「自分はなんてダメな人間なのだろう」

と、家では毎日のように、
泣き暮らしていたのでした。

問題解決セラピスト養成講座で習った
心理療法を駆使することで、
うつ病になるまでには至らなかったものの、
職場からの帰宅途中で、
自然と涙が流れていた私は、
かなり危うい心理状態だったと思います。

そんな状況下にいた私の、
ちょっとづつ積み上げていた自己肯定感は、
物凄い勢いで下がっていきました。

そして、
何か私と課長の意見が食い違った場合、
発達障害グレーゾーンである自分が
間違っていると思い込む癖が、
すっかり出来上がってしまったのです。

けれど、先日。

あるイベントの、
準備の話し合いをしていた時に、
他部署から依頼された事項があって、
そのイベントを行う時に、
その依頼事項を実施する場所の近くに
自分がいると思った私は、

「じゃあ、私がそれをやりますよ」

と課長に言ったら、課長から

「あなたは別の場所にいるから出来ないだろう!!」

と物凄くまくしたてられたことがありました。

その時、課長と意見が違っていたら
自分が間違っていると、
思い込む癖がついていた私は、

「あぁ、また私が勘違いしてしまったのだ」

と考えたのですが、
その依頼をしてきた他部署の人間が
その話し合いの場に同席していたため、
事態は全く違った流れになりました。

いえ、課長補佐が言われているのが正しいです。
私は課長補佐が言われている場所でのことを、
先ほどから説明しています」

と言ってくれたのです。

いつも、何か私と意見が相違すると、
私が間違っていると思い込み、
自分の正当性をまくしたてる課長の口が、
その時は閉じられていました。

その時、私は気付いたのです。

発達障害グレーゾーンの自分が
いつも間違っている訳ではない。
自分が正しいと
思い込んでいる人間が間違うのだ。

ということに。

私は発達障害専門カウンセリングなどで、
自分のモノの見方や考え方が、
偏っていることを知り、
多角的なものの見方を取り入れようと、
努力しています。

そのため、特に人と関わる場面では、
自分の意見に固執しないように、
努めています。

自分のこだわりは、
自分1人で行うことについて、
発揮するのは良いけれど、
人が関わると軋轢を生むことが多いからです。

定型発達者は、
発達障害グレーゾーンの私ほど
細かいことに気が付かず、
神経を配ることが出来ません。

それはどちらが良い悪いではなく、
お互いがそういう性質を持っている、
というだけのことなのです。

そう、決して発達障害グレーゾーンの私が、
定型発達者よりも劣っている、
という訳ではないのだということ。

定型発達者でも発達障害グレーゾーンでも、
自分の考えが正しいと、
思い込んでいる人間が間違うのです。

発達障害グレーゾーンの自分が
いつも間違っている訳ではない。

この気付きは、
4月から急降下していた私の自己肯定感を
少し取り戻してくれたのでした。