発達障害(ASD)グレーゾーン

先生から教えてもらったASD(自閉スペクトラム症)の良いところ

喜び

運動が苦手だった私が、
自分の健康を守るために通い出した、
ピラティス教室。最初は1時間のレッスンが、
キツくてキツくてたまらなくて、
何回も辞めようと思ったけれど、
何とか1年間続けることが出来た時には、
1時間のレッスンも、
何とかこなせるようになってきて、

「私も体力がついてきたかな?」

と、
嬉しく思っていたのだけど。

シェルストレッチ

突然決まった転勤のために、
ピラティス教室に通うことが出来なくなり、
そのことをピラティスの先生に伝えたら、

「寂しくなります」

の言葉の後に。

「じゅんさんはムードメーカーだったから」

という、
全く予想していなかったことを言われて、
私はとてもビックリしてしまいました。

だって。

"人が怖い"

だの、

"愛着障害"

だの、

"私は人に嫌われる"

だの言っている私が、

「じゅんさんのおかげで、
レッスンの雰囲気が良かった」

と言われても、
ピンとこなかったのです。

だから、
私はちょっと驚いたままの顔と口調で、

「そうだったんですか?」

と先生に聞いてみました。

そうしたら。

「他のクラスの人達は皆んな、
黙ってレッスンを受けるけど、
じゅんさんは"キツい"とか、
"ダメです"とか口にするから、
他の皆んなも、
"あっ、そんなこと言っていいんだ"
って、

レッスン中に話してくれるようになるんです」

という返事が、
笑いながらかえってきました。

どうもレッスンを受けていた、
私以外の生徒の中には、

「レッスン中に話をしてはいけない」

という共通認識があったらしいのですが。

空気を読まない、
ASD(自閉スペクトラム症)の特性がある私が。

皆んなの共通認識に全く気付くことなく
自分の思ったことをそのまま口にするという、
ASDの特性を遺憾なく発揮して、
レッスン中に弱音を吐いたりした結果、
同じように、
キツいと感じていた方の共感を得たり、
周囲の人達を笑わせたりして、
和やかなムードを、
発生させていたようでした。

私は自分が参加しているレッスンしか、
もちろん見たことは無かったから、
皆んなが無言で、
レッスンを受けていることなど、
全く知りませんでした。

そして、
無言でレッスンを受けることなど、
考えつきもしませんでした。

だって、キツいことを無言でやるの、
苦しくないですか?

でも他の人達は、
無言で受けていたということなので、
こんな考え方をして行動してしまう私は、
やっぱり人と違っているのでしょう。

でもそんな人と違う私を、
先生は褒めてくれました。

人と違う=ダメなこと

では無いんですよね。

本当は体力をつけて健康になるために、
通っていたピラティス教室なのだけど。

思いがけず、
ASDで人と違う自分を肯定する、
嬉しいキッカケを与えてくれました。