私が今の支社に転勤してきて、
もうすぐ1年が経とうとしています。
その、たった1年という期間の間に、
私は3回ほど堪えきれずに、
職場で涙を流してしまいました。
心が辛くて。
無理矢理押し付けられた仕事や、
負わされた責任が重くて重くて、
満足に眠れない日々を幾度も過ごしました。
その出来事の渦中にいる時は辛くって、
神経症のような症状が出て、
今、精神科を受診したなら、
病名が付くだろうな、って思うことが、
何度もありました。
けれど。
私は仕事を辞めることも休むこともなく、
何とかかんとか、
1年を乗り切ろうとしています。
まだ仕事のプレッシャーは続いているので、はっきり乗り切れる、と言ってしまうと語弊があります。
私に対する仕事の負担が余りにも多すぎて、
そんな私の仕事ぶりを見ていた女の先輩から、
「私にはあなたの仕事は出来ません」
と言われて、
心の中で苦笑したこともある私ですが、
私も決して、
能力があるから、
仕事が出来ている訳ではありません。
そもそも、能力のある人は、
職場で色んな人から仕事を押し付けられたり、
職場で仕事が辛くて泣いたりしないでしょう。
40代も半ばを過ぎて、
こんなに職場で泣く人間を、
私も自分以外知らなくて、
正直、
そんな自分が恥ずかしいと思っていました。
でも、そんな私だからこそ、
心が折れずに頑張ってこれたんだなぁって、
そんな風に思うようになったんです。
なぜかというと。
心理学や心理セラピーを学んでいたら、
辛くて悲しいのに、
「泣けない」
っていう大人の人が、
とっても多いことに気づいたから。
それは涙は悲しいことやショックなこと、
嬉しいことや感極まることがあったら、
自然に流れでてしまうものだった私にとって、
とても驚いた事実でした。
そして、思ったのです。
私は涙と一緒に、
自分の気持ちを外に出してしまうから、
喉元過ぎるとその時の感情は、
私の中から消え去ってしまうのだけど、
本当は悲しいのに涙を流せない人達は、
心の中にその思いが、
閉じ込めたままに、
なってしまうんじゃないかなぁ、って。
だから、辛くて、
苦しいままなんじゃないかなぁ、って。
私は涙で感情を吐き出せるから、
ギリギリのところで心が折れずに、
すんでいたんじゃないかなぁ、って。
そうしたら涙を流すのは、
心によいということを教えてくれている、
大森病院 臨床検査部の方達の、
ホームページを見つけて、
医学的にも、
涙の心に対する有用性が、
証明されていることを知りました。
涙を流すことで、
人は心をリラックスさせることが出来て、
その時に「幸せホルモン」と呼ばれている、
心のバランスを整えてくれるという、
セロトニンという物質も、
増加するのだそうです。
さらに涙を流すと、
うつ病のリスクを、
軽減できることも知りました。
子どもの頃はちょっとの事ですぐ泣いて、
親から怒られたり、
同級生からバカにされたりしていたから、
自分でも、すぐ泣く自分を何とかしたい、
と思っていたけれど。
すぐ泣けるっていうのは、
自分の心を守るための、
神様が私に与えてくれた才能だと、
大人になって気づくことが出来て、
泣ける私で良かったなと、
また1つ、自分のことを、
好きになることが出来たのでした。
もしも、あなたの心が辛い時には、
あなたの中にも眠っているこの才能を、
ぜひ活用してみてください。