幸せになる方法

アサーション・トレーニングの意外な効果

私は今年の6月に、
アサーション・トレーニングというものを、
2日間にわたって受けてきました。

その時の様子はこちらに記してあります。

アサーション・トレーニング体験報告

ミーティング

私はこの時の学びを、
日々の生活の中で実践するために、
心がけていることがありました。

それは1日目のトレーニングの時に教わった、

「自他尊重」

という考え方でした。

「自分と同じように他人も尊重する」

という考え方は、
つい自分の考えに固執してしまい、
相手の意見に、
聞く耳を持たなくなってしまう、
傾向を持っている、
ASD(自閉スペクトラム症)の私にとって、
視野が狭くなっている自分に気付くための、
よい指針になってくれました。

自分と同じように相手を尊重するためには、
相手の考えや気持ちに、
キチンと耳を傾けることが、
必要になってきます。

私は自分が、
そのような態度を取るように心がけた結果、
コミュニケーションが上手で、
人付き合いが上手い定型発達者だ、
と思っている部下から、
人間関係の悩みを、
相談してもらえるようになりました。

その部下と違い、
愛着障害とASDを抱えている私は、
人間関係では散々悩んで生きてきたし、
その部下が、
付き合いが難しいと言っている人と、
自分も昔、
同じように揉めたことがあったため、
私はその部下の悩みに、
大いに共感出来たし、
部下の気持ちも本当によく分かりました。

以前はあまり話さなかったこの部下と、
話すようになってきたのは、
アサーション・トレーニングの、
後からではないかと思うので、
私は適切な自己表現を学ぶために受けた、
アサーション・トレーニングの講座に、

「人と親しくなる」

効果があることに気付いて、
とても嬉しくなってしまいました。

談笑するOL

考えてみれば。

自分を大切にしてくれる人に対して、
親近感を持つことは、
とても当たり前のことなのだけど、
愛着障害とASDを抱えていた私は、
自分を防衛することに一生懸命で、

「相手のことを自分と同じように大切にする」

ことなど、
考えつきもしなかったのです。

でも、
相手を大切に出来るようになったのも。

私が自分を大切にしよう、
と思えるようになったから。

自分と同じように、
相手を大切にしようと心がけても、
自分を粗末に扱っていたら、
結局相手にも、
同じ粗末に扱う態度を、
とってしまいますものね。

定型発達者にとっては、
当たり前のことだったのかも、
知れないけれど。

自分がどんなに、
親に愛されたいと努力しても、
愛されなかったという経験をしてきた私は、
自分が相手に心を尽くした分だけ、
自分にも返ってくるのだということが、
全く理解出来ていなかったのでした。

返報性

全ての親がそうではないだろうけど。

少なくとも、
マルトリートメントが行われていた
私の家庭では、
親は子供が小さい頃は特に、
子供のことを1人の人間として見なさず、
自分に従属するものと、
みなしていた節があるため、
子供がどんなに、
親から愛されようと心を尽くしても、
その心をくみ取って返してくれることなど、
ほとんど無かったのです。

そのため、私の家族は、
相手を思いやることのない、
とても利己的な、
繋がりになってしまいました。

だから、
子供の頃に学ぶことが出来なかった、

「自分が相手を大切にした分だけ、相手も大切にしてくれる」

という人間関係の基本を、
今、会社という場所で、
学んでいるのだと思います。

もちろん、
そのような人ばかりではなくて、
自分を利用したり、
大切にしたりしてくれない人も、
存在しているけれど。

少なくとも。

自分が相手を大切にしないのに、
相手が自分を大切にしてくれない、
と嘆くような、
そんな利己的な自分からは、
卒業できたような気がします。