社会との関わり方

違法を行おうとする上司に心を傷つけられた私が、周囲に助けを求めた結果

助けを求めるOL

私が勇気を出して行った「助けて」という訴え

先週の金曜日に本社から、
平成31年4月から施行される、
働き方改革関連法案に対応するための、
文書が届いたため、
その文書に基づいて、
支社が改善しなければいけない事項を、
上司に進言したところ、
上司から態度が悪いと、
怒りを露わにされた私は、
かなり精神的に参っていました。

なぜなら私は、
支社の中で人事労務管理を担当しており、
上司が働き方改革関連法案に、
違反するような指示を出した場合、
私がそれを実行することになるからです。

違法な行いに加担することは、
きちんと法律に則って働きたい、
ASD(自閉スペクトラム症)の私にとって、
とても苦しいことでした。

ですが、職場の、
直属の上司に意見を具申したことで、
職場での私に対する上司の心象が悪くなり、
事務所にい辛くなっている現状も、
とても苦しいものでした。

「このような違法を容認するような会社では働けない」

と考えた私は、
退職することまで考えたのですが、
普段から定期的にカウンセリングで、
自分の認知の歪みを修正している私は、
自分がアスペルガー症候群の、
特徴の1つである、

「極端から極端にはしる思考」

をしていることに、
気づくことが出来ました。

そして、

  1. 退職か 
  2. 違法に加担するか

の2択の思考から抜け出して、

「退職せずに上司の違法な態度に関わらない方法」

という、

第3の道に進む方法がないか

考え出したのです。

すると、今日がたまたま、
会社で義務付けられている、
ストレスチェックの実施日で、
退職か法律違反かという、
重い2つの選択を自分に迫っていた私は、
高ストレス者に該当し、
私に怒りをぶつけてきた上司より、
更に上の上司と面談することになりました。

「なぜこんなにストレス値が高いのか」

そう、更に上の上司から尋ねられた私は、
思い切って、
自分の直属の上司が、
法律に基づいた業務改革を行おうとせず、
意見を具申した私に、
怒りをぶつけてきたことを伝えました。

これは、私にとって、
とても勇気のいる行為でした。

私の行ったことは、
私の直属の上司からしてみれば、
いわゆる「チクリ」です。

私の態度が悪いと言っている上司が、
このことを知ったら、
今より私に対する態度は、
キツくなるかもしれません。

それはかなり辛く、
耐えるに忍びない状況ですが、

そのようになったらなったでいいや

という風に、
私は思い切ることが出来ました。

なぜなら、私は、
このように考えたからです。

辞めることを視野に入れているのなら、直属の上司のご機嫌など伺わなくていいじゃないか。

って。

辛かったら逃げたらいい。

今まで私の頭の中には、
会社を辞めるか、法律違反に関与するかの、
2つしかなかったのですから、
ここで更に上の上司に訴えて、
それでもダメだったら逃げたらいい、
という考えは、
私の気持ちをかなりラクにしてくれました。

そして。

その更に上の上司は、
私の考えに賛同してくれて、
私の直属の上司を指導してくれることを、
約束してくれたのです。

私がチクったと、
直属の上司に気づかれないように配慮して。

おかげで、その時の私には、
めまい、手の震え、呼吸困難、体の痛み、
といった、
神経症の症状が出ていたのですが、
更に上の上司との面談が終わった後は、
すっかり手の震えが収まり、
呼吸もラクになっていました。

この、更に上の上司に相談する時には、
私の頭の中を、
かなり色んな思考が駆け巡りました。

  • 面倒なヤツだと思われるのではないか
  • こんなことを話したら嫌がられるのではないか
  • チクったことで自分の評価が落ちるのではないか
  • こんなことも自分1人で解決出来ないなんて、駄目な人間だと思われるんじゃないか

本当にいっぱい私の頭の中を占めていて、
あんなに、
更に上の上司に助けを求めるのを、
妨害していたのに、
こうやって文章にすると、
たった1つの思いに囚われている、
自分に気付きます。

「問題を抱えた私は嫌われてしまうんじゃないか」

その、根底にある思いが、
色んな思考を呼びよせて、
私に助けを求めることを、
躊躇させたのでした。

でも、やってみたら、大丈夫でした。

「問題を抱えています、助けてください」

そう言ったら、手を伸ばしてくれました。

そして、この手は、
私がちゃんと助けを求めたからこそ、
差し出してもらえたものでした。

自分を大切にされていないと、
感じながら生きてきた人間にとって、
人に助けを求めるのは、勇気がいります。

助けを求めても、
助けてもらえなかったことも、
かえって面倒に巻き込まれることが嫌で、
離れていかれたことも、
きっとあると思います。

でも、諦めずに助けを求めていたら、
手を差し出してもらえました。

困難で、
自分1人ではどうしようもないような、
そんな状況をただ耐えるだけではなくて。

助けを求める勇気を持ったら。

自分1人で頑張らなくていい状況も訪れる。

そんな嬉しい経験を、
味わえた出来事でした。

人に助けを求めた結果

退職するか、違法に加担するか悩んだ末に、
第3の道である、

「人に助けを求める」

を行った翌日。

朝から

「心は大丈夫ですか?」

と気遣ってくれた部下に、
昨日、更に上の上司に、
相談出来たことを伝えて、
その部下と一緒に、
直属の上司に対して、
折を見て働きかけることで、
支社がきちんと、
法律の改正に対応出来るよう、
頑張っていこう、
と話し合うことが出来ました。

そして、味方が出来て、
私の心に余裕が出来たのか。

昨日は怒りを露わにした、
直属の上司に話しかける時に、
緊張で声が掠れてしまっていたのに、
今日は普通に話すことが出来て、
その上司と笑い合うことまで、
出来てしまいました!

怒りを露わにした上司に怯えていた、
昨日の午前中には、
想像も出来なかった、
今日私がいる世界。

自分1人で抱え込まずに、
誰かに相談したら。

自分自身を退職に追いやることも、
追いやられることもなく、
ちゃんと会社で普通に働ける今日を、
迎えることが出来たのでした。